裏ギフト
「結香がどうかしたの?」


つぐみもなにもわかっていない顔だ。


この2人は本当に結香の腹黒さを知らない、かわいそうなオトモダチなんだ。


「結香はね、影であたしたちの悪口を言いふらしているんだって」


真剣な表情を作り、あたしはそう言った。


「へ……?」


初の表情が一瞬にして曇る。


けれどすぐに笑顔になった。


「そんな事言って、どうせ冗談でしょ?」


そう言い、あたしの肩をたたいた。


ブタに馴れ馴れしく触れられて胸の奥から嫌悪感が浮かび上がってくる。


あたしはそれをグッと押し殺し、真顔を保った。


「本当なんだってば。最近結香ってあたしたちと一緒にご飯食べなくなったでしょ? 何かあったのかと思って、永遠に頼んで色々聞いてもらってたんだよ」
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