裏ギフト
ブヨブヨとした脂肪の塊に、思わず笑ってしまいそうになる。


「結香がどう言おうと、初は気にする必要ないよ」


そんな言葉を投げかけると、初はキラキラとした瞳であたしを見た。


「ありがとう侑里。侑里はあたしたちの友達だよね？」


「もちろんだよ」


あたしは頷く。


すると2人はあたしを女神さまのような目で見て来た。


友情に亀裂が入った瞬間別の場所から手を差し伸べられると、おのずとその手を掴んでしまう。


友達だと思っていた子に裏切られたショックから、握りしめた手の持ち主がどんな事を考えているのか判断する力が衰える。


「あたしたち3人はずっとトモダチだからね」


あたしはそう言い、初とつぐみの手を握りしめたのだった。
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