裏ギフト
「ねぇ侑里、結香はまた何か言ってたりした?」


結香の話題をふってきたのは初だった。


あたしはその話題に内心ニヤリと笑う。


どちらかが必ずその話をすると思って、こちらからは言いださなかったのだ。


「実は今朝永遠からメールが来たんだよね」


あたしはそう言い、自分の携帯を取り出す。


「侑里と初とつぐみの3人はあたしの引き立て役だから。って言ってたみたい」


永遠からのメールを読み上げるフリをしながらそう言うあたし。


もちろん、永遠からそんなメールは届いていない。


「はあ? 引き立て役って……」


これにはつぐみが大きな声を出し、そしてため息を吐きだした。


ショックを受けているというより、呆れている様子だ。


つぐみは初より少し大人っぽい性格をしているから、結香の行動が幼稚に見えるんだろう。


まぁ、全部あたしの嘘なんだけど。
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