裏ギフト
コンビニに行くのはたいてい放課後だ。


その時間帯はたいてい女性の店員さんが2人お店にいる。


学校が終わる時間だからあたしのような学生客が多く、他の学校の生徒の姿もある。


「コンビニでよく顔を合わせるのは、他校の生徒かなぁ……?」


そう言いながらもあたしは眉を寄せる。


「でも会話なんてしないし、ロクに顔も覚えてないよ? コンビニで合えば『あ、この前もここで見かけたっけなぁ』って、思う程度で」


「それって侑里からすればの話でしょ? 相手からしたらきっと全然違うんだよ」


初が目を輝かせてそう言ってきた。


「全然違う?」


「そう! 何度も同じコンビニで会えるなんて運命だ! とか、思ってるのかもしれないじゃん!」


初の言葉にあたしは目をパチクリさせる。


「そんな事ってある?」


「思いこみが激しい人ならあるかもしれないよ? あのコンビニで侑里に恋に落ちた男子が、侑里の後をつけて家まで行ってるのかもしれない」
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