裏ギフト
やつあたり
お弁当を食べ終えたあたしはモヤモヤとした気分のまま、つぐみと初の話を聞いていた。


昨日のドラマの話や、好きなアーティストの話を聞いていても、ちっとも楽しくない。


昼休みに入ってから数人の女子があたしの所へ来て、ストラップについて触れてきたけれど、みんな大きな耳のストラップに興味があるだけだった。


さっきから暖の様子を少し気にして見ていたけれど、暖にも変わった様子はない。


あたしはふぅと息を吐きだした。


暖が送り主だったらすぐに捨てる事ができるのに。


そう思った時だった、教室に戻って来た永遠と目があった。


永遠はニコッと微笑み、まっすぐこちらへ歩いてくる。


最近は永遠とあまり会話できていなかったため、近づいてくる永遠にあたしの心臓はドクンッと跳ねる。


「侑里、そのウサギ可愛いな」


「えっ……?」


「これこれ」
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