冬の約束
「あれ、まこちゃん久しぶり。」
「本当だぁ。いつ帰ってきたのぉ?寮はぁ??」
「久しぶり。さっき帰ってきて荷物、取りにきただけだよ。っていうか、俺出かけてきていいですか。」
「えっと.....誰??あれ、今までいましたっけ!?」
吸い込まれそうな藍色のくせ毛で月のように、妖艶に笑っている。一言で言えば爽並みにかっこいい。
けれど、その笑顔に私は、違和感を感じた。
「ううん。ついさっき、有蔭さんに呼ばれたんだよ。ひさし...初めまして。美彩さん。俺は野月 誠(のづき まこと)。好きなものは姫で、きらいなものは姫以外。よろしくね。」
姫って誰!?
「は、はぁ。よろしく....」
「とろころで~、これから話すのに必要なものが私の書斎にあるから~、
風香と華月と有蔭~、いっしょに取りにいこう~!!」