冬の約束

「俺は野月ま...っとこれは、言ったね。歳は１５歳。ちなみに次、高１だからね。で、好きなものは姫。嫌いなものは姫以外。ちなみに、姫っていうのは昔からの友達ね。」

なるほど。そういうことか。

「で、色々昔にあって真夜さんの家に荷物を置かせてもらってて、今までは中学の寮で過ごしていたんだけど、高校生だし一人暮らししようかなとか思って荷物取りに来たの。よろしくね。美彩ちゃん。」

〝美彩ちゃん″
この言葉を聞いた瞬間、私は何かを思い出したような気がした。
でも、すぐに消えてしまった。

「.....うん。よろしくね。....えっと、の..づきくん？」

野月くんは少し戸惑ったような顏をしたけど、すぐ笑顔になった。