きみはアイドル
「…一輝先輩?どうかしましたか?ずっと固まってましたけど…」
「え?ううん、なんでもないよ。ちょっと考え事をしてただけで…あ、そうだ。」
俺は慌てて少し首を振ると、続けて言った。
「テスト勉強さ…明日の朝からは図書室行って一緒にやらない?」
「図書室ですか?」
「うん。芸能科クラスに近いとこにあるし、朝は誰もいないって…去年図書委員やってた裕也が行ってたからさ。」
「そうなんですか!私図書室まだ行ったことないんで、行ってみたいです…!」
にっこりと笑ながら、麻結がそう言った。
そうだよなー…図書室なんか滅多に行かないもんなぁ。俺も1回とかそのくらいしか行ってないし。そりゃあ朝からなんて誰もこないよな。
図書室の奥には個室もあるみたいだし…そこだったら集中できそう。
…まぁ勉強するかはさておき…