きみはアイドル



「…一輝先輩?どうかしましたか?ずっと固まってましたけど…」



「え?ううん、なんでもないよ。ちょっと考え事をしてただけで…あ、そうだ。」


俺は慌てて少し首を振ると、続けて言った。



「テスト勉強さ…明日の朝からは図書室行って一緒にやらない?」



「図書室ですか?」



「うん。芸能科クラスに近いとこにあるし、朝は誰もいないって…去年図書委員やってた裕也が行ってたからさ。」



「そうなんですか!私図書室まだ行ったことないんで、行ってみたいです…!」



にっこりと笑ながら、麻結がそう言った。


そうだよなー…図書室なんか滅多に行かないもんなぁ。俺も1回とかそのくらいしか行ってないし。そりゃあ朝からなんて誰もこないよな。


図書室の奥には個室もあるみたいだし…そこだったら集中できそう。




…まぁ勉強するかはさておき…






< 104 / 146 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop