きみはアイドル
「あ…もうちょっとで着くね」
麻結がふと窓を見て呟く。
「麻結の降りる駅はまだなの?」
そういや、一緒の方面とは聞いていたけど、一体どこまでなのだろう。
「私?私はもっともっと遠いところだよ。」
「そうなの⁉︎」
僕でもちょっと遠いところから通っていると思ってたけど…
「まぁでも…寝てたら一瞬だよ。すぐ寝ちゃうんだよね、私。」
そしてふにゃりと笑う麻結。
そんな事を話している間も、時間はどんどん過ぎてしまう。