きみはアイドル
や、やっぱり不思議に思うよね…。
でも、そういやキッカケってなんだったっけ?
昔会った事があるっていうのは
一輝先輩は覚えてないだろうし…
あれかな、入学式の時に一緒にTV局近くまで行った事かな…
いや、でもそれだけじゃ無い気が…
色んな嬉しい偶然が重なってって…
「うーん…よくわかんないや。…って晶さん!そんな事より…!」
「え?!そんな事じゃないだろ!俺めっちゃ気になるんだけど…!」
やっぱりよく分かってない私は、何事もなかったかのように言ったけど
あっさり晶さんに突っ込まれてしまった。
「え、うーん…だって…本当、色んな偶然が重なっただけで…。前会ってた事も覚えてないだろうし。」
「偶然か…そうかあ?それに昔会ってたって…なんか運命的なのが…」
そこまで言うと、晶さんは
あれ?っと言う表情をして言葉を詰まらせた。
「え?何、昔会った事あるって。」
そう言われて私も気付いた。
「あ。」
「あ。じゃないよ麻結!そんな事あったなんて…俺に報告しろよ!」