きみはアイドル
「…また、会える…かな…」
思わず僕はそう呟いていた。
…麻結と僕は住む世界が違う。
麻結は天才子役で、僕は最近事務所に入ったばかりのただの1ファン。
…それでも、僕はーーーーー
「会えるよ、絶対。」
「…え…」
そう言ってくれたのは、紛れもなく隣りで微笑む麻結。
と思えば、今度はイタズラっぽい笑顔で
「…そのときは私より一輝くんの方が有名人かもね。私も頑張らないと!」
「え…⁉︎いや、そんな事…!」
ないよ、と言おうとした時
電車が僕の降りる駅に着いてドアが開いた。