きみはアイドル
すると、浅井さんはまたまた面倒そうにため息。
「…はぁ…それはあなたが言い出したことでしょう?私は辞めなさいと言ったはずよ。」
「で、でも…!中学だって最後の方はろくに行けて無かったし…高校もできる限り行きたいんです!これからの役にもきっと生かせると思うし…」
私がこんなに言い返すなんて、久しぶりの事だった。
でも…やっぱり高校は行きたいよ…
そう思って少し強く言ったものの…
「…天才だかなんだか知らないけど、所詮子役は子役。大したことないのよ…あまり自惚れないでちょうだい。」
「そんな言い方…!それに私、自惚れてなんか…」
「とにかく!…今は取ってきた仕事は文句言わずに全部こなしていくしかないの。…さ、打ち合わせ行くわよ。」
「…はい。」
私は全く納得出来ないまま、浅井さんの後ろをついて
番組の打ち合わせ室へと向かった。