きみはアイドル
「そういや、前のマネージャーはどうしたの?なんであんな人が麻結のマネージャーに…」
そう首を傾げて言ったあと
美波ちゃんは目の前に置いてあったアイスティーを飲んだ。
「んー…なんか家の都合で会社自体を辞めることになっちゃったんだって。…浅井さんが担当になったのは私にもよく分からないんだけど…。」
「そーなんだ…。まぁ家の都合なら仕方ないもんね。」
前のマネージャーさんはすごく優しくて大らかな性格で、
今の事務所に入った4歳頃からずっと担当だったから…
余計浅井さんと相性が合わないと思ってしまう。
そんな事思うのは良くないって分かっているんだけど…
どうして私なんかの担当をしてるんだろう。
「でもそんなんだったら…これからも麻結の事考えずにスケジュールとか決められそうだよね。」
美波ちゃんの言葉に大きく頷いて言った。
「うん…まぁ仕事が貰えるのは凄い有り難い事なんだけどね。高校に通いたいってずっと言ってたのに…」