きみはアイドル




「どうしよう…」



時間帯のせいか誰も通っていないこの道では、呟いた声は誰にも届ない。



いや…確かに学校から仕事に行く時は
自分で行かなきゃならないとは思ってるし、
迎えに来て貰えるのが当たり前だとも思ってもないんだけど…



…じゃあもっと早く言ってくれればよかったのに、こんなギリギリ…



また、マイナスな感情だけ込み上げてくる。




それにテレビ局ってことは朝来たのと違う駅から電車に乗らなきゃいけないから…
って…


…え、ちょっと待って


私、行き方分からない…!!




振り返って辺りを見回すものの
やっぱり誰もいない。



ど、どうしよう…!方向音痴で道分からない上に
地図も何も用意してない…



考えれば考えるほどサーっと青ざめる私。










< 22 / 146 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop