きみはアイドル
「むやみに数だけ増やしても、麻結の負担になるだけだしね。…
でも、小さい頃に子役として有名になったから、そこからどうやっていったらいいのかっていうプレッシャーもあって、その事を考えられなくて…
あの子に言われるまで気づかなくて…全部押し付けてしまって…本当にごめんなさいね。」
そう言って浅井さんは頭を下げた。
「いやいや…!寧ろ浅井さんがそんな風に考えてくれてたって知れて、嬉しかったです。…ありがとうございます。」
そう言って笑うと、浅井さんも笑顔を返してくれた。
浅井さん…なんだかんだで私の事を考えてくれてたんだ…。
でも、そういや…
「浅井さん、さっき言ってた“あの子”って…誰なんですか?」
私がそう質問すると、浅井さんは少し驚いた顔をした。
「あら…?麻結、直接聞いてないの?」
「はい…。」
というか、そんな事が起こってたなんて…今知ったもん。