きみはアイドル
「…あいつら、絶対麻結狙いだよね。」
廊下を歩いている途中、ふいに美波ちゃんがそう言った。
「あいつらって…?」
それに、狙ってるって…何をだろう。
それを言うと、美波ちゃんは「鈍感…。」とため息まじりに呟きながらも続けて言った。
「あの普通科のやつらだよ!!えーっと…名前は…。…。どーでもよくて忘れちゃったけど…」
…美波ちゃん、今日は毒舌ですね…。
でも、
「う…確かにあの2人怖い…私、元々人見知りなところがあるし…特に男子には。」
それに、今日は神山先輩と全然話せてないなぁ…
こんなに近くにいるのに…。
「そーだよね…だってあいつら面倒くさいというかなんと言うか…鬱陶しーよね。…麻結、なんかあったら私に言ってね!」
「うん。ありがとう…!!」