きみはアイドル
「よかったじゃん!麻結!!チャンスだよ、チャンス!!」
美波ちゃんが小声でそう言ったけど…いやいやいや!そうかな?!
そんなの、緊張でしかない…!
それに、神山先輩をチラリと見てみると…なんかちょっと機嫌が悪そうだし…
い、嫌なんじゃ…?!
慌てる私に対して
「じゃ、そーゆーことで!」
と言うだけ言って颯爽と行ってしまう裕也先輩。
助けを求める前に、美波ちゃんも続いて行ってしまう。
普通科の先輩も、少し納得していない顔をしつつも後に続き、
この場には私と神山先輩が残った。
え…
なに?どういうこと?
しかも、私と美波ちゃんじゃなくて…まさかの神山先輩!?
またもや、ぐるぐる考える私だったけれど、
「…俺らも行こっか。」
「は、はいっ…!」
その言葉に慌てて返事をし、空いている席へと向かう私たち。
…正直、すごく嬉しいんだけど…
でもやっぱり…緊張し過ぎてもう…!
私…きっと、いつも以上になに言ってるか分からない子になりそうだな…あぁ…