きみはアイドル



それって名前の呼び方って事…だよね。



「はい…保健室に来て頂いたときに。最初は苗字で林先輩って呼んでたんですが…名前で呼んでっていうことで…」



少し首を傾けてそう言ったものの、神山先輩はまだ浮かない様子。



「…。じゃあさ…」


はい?



「今度からは俺も名前で呼んでよ。」


そう言うと、真っ直ぐこちらを見つめる神山先輩。



「…え?!そ、それは全然いいですけど…」



どうしたんだろ、突然。


疑問に思いつつも、一度言ってみることに。


「えっと…じゃあ…い、一輝…先輩。」



あ、…あれ?なんか慣れないからか、ちょっと言いづらい…



それに…神や…じゃなくて!!…一輝先輩の顔が薄っすら赤く染まっている気が…?



うっ…なんかおかしかった、かな…?!


…でも考えてみれば…7年前は“一輝くん”って呼んでたよね、普通に…



うわぁ、7年前の私すごいなぁ…





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