きみはアイドル
「おいしい?」
私がグラタンを食べていると、不意にそう言った一輝先輩。
「はい!私グラタン大好きなんです。」
私が笑顔でそう言うと、一輝先輩も笑顔で
「ふふ。やっぱり。すごく美味しそうに食べてるもん。」
え?!
わ、私一体どんな顔して食べてるんだろう…?!
また顔が赤くなってしまい思わず口元を手で覆う。
…でも、一輝先輩の幸せそうな笑顔を見ると…なんかこっちまで笑顔になる。
けれど、徐々に仕事に行く時間に近づいてきていて。
うぅ…もうちょっと居たかったな。まあ、レッスンが無くなった分居れたから…あ!!
そこまで考えてハッと思い出した。
「そういや、い、一輝先輩…私が倒れちゃったあの日、マネージャーに色々言ってくれたんですよね?」