天敵なキミに恋をした




どうやら、誰かに抱きしめられたようでその人はすごく息を切らしている。




「バカかよ、おまえ…っ……」




その声は相沢くんだった。





「え……な、んで……」




なんでここにいるの?私のことが嫌いなんじゃないの?




「家で勉強しようと思って筆箱開いたらさ、こんなの入っててさ、最初はなんのことかわからなかった。

でもこのメモ帳やこの筆跡は見覚えのあるものに気づいてさ。それからはすぐお前だってわかったよ。」





気づいてなかったってこと?



だから相沢くんはこなかったの?




「ほんっと、おまえはバカだ。てか、6限目体育だろ?でそのあとHRで下校。

筆箱開く機会ないってことくらい気づけよ。」




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