天敵なキミに恋をした
「全然っ、大丈夫です!」
笑顔で言い切る。
「よかった、じゃあ何かあったら言うね!なるべくみんなに迷惑かけないようにする。」
亜美先輩はそう笑顔で言って去って行った。
「……詩音、大丈夫?泣きそうだけど。」
りりちゃんはすぐ私の気持ちを見抜いちゃう。
でも今回だけはダメ。
だってこんな気持ちになるなんて、私悪い子だもん。
「いや、相沢くんが音楽やってるなんてありえなくてさ。」
ははっ、と笑うとりりちゃんは複雑そうな表情になる。
「ごめん、私今日急いで帰らなきゃだから。」
りりちゃんにそう言って私は帰路に着いた。