天敵なキミに恋をした
相沢くんはふーん、と言う。
ふん、絶対興味ないよね、なのに聞いくるとかひどい。
ボーッとしてる相沢くんを見ながらそう思う。
「そういえばさ、」
急に私の方を振り向いた相沢くん。
その瞬間、ドキリとしてしまう。
じつはこの男、とてもイケメンだ。
それに加えて運動も勉強もできるし、絵もうまいし家庭科とかも普通にこなす。
なんでも器用にこなす男なのだ。
たった一つを除いて。
それはそう、音楽。
相沢くんは音楽だけはやろうともしないし、本当に嫌いらしい。
音楽の授業になるとサボっているか寝ているかのどちらか。