天敵なキミに恋をした
私たちはその部屋を出てリビングに行く。
「そこ、座って。」
お兄さんに言われソファーに腰をかけさせてもらう。
「キミ、名前はなんていうの?この間…ええと、美希の誕生日くらいに会ったよね?」
その言葉にこくりと頷いて自己紹介する。
「神崎 詩音です。相沢くんと同じクラスでえっと…彼女やらせてもらってます。」
ペコリと会釈すると相沢くんのお兄さんはふふっ、と笑った。
笑った顔は相沢くんにそっくりだった。
「俺は相沢 優多。今は大学生で奏多とキミの二個上だよ。」