天敵なキミに恋をした
部活終了後、相沢くんは囲まれていた。
「なんでそんなに上手いんですか?」
「暗譜のコツ教えて!」
「てか、イケメンで楽器上手いとか最強じゃないですか!」
相沢くんは困ったように、
「俺に聞くより先生とか先輩とかに聞いた方がわかると思います。」
そう言って楽器を片付けていた。
「相沢、まさかあんなに上手いなんて思わなかった。」
りりちゃんが私にそういう。
「今日のは私も予想外だったかなぁ。」
すると亜美先輩がきた。
「詩音ちゃん、相沢くんを説得してくれたんだよね?ありがと。」
本当に嬉しそうな表情にモヤっとする。
もし、亜美先輩が相沢くんの事好きだったら。
亜美先輩が相沢くんの話するたびにそう思ってしまう。