天敵なキミに恋をした
ひさしぶりに
あれから夏休みに入り、練習がハードになった。
「相沢くん、ここがどうしても吹けないの…」
部活終了後、楽器を持って帰って相沢くんの家の防音室で練習をさせてもらう。
「ここか?別に運指は簡単だろ。えっと、リズムは……」
アルトサックスとバリトンサックスは運指や音階など同じだ。
「で、ここのレの音を小さめに出すといい感じに聞こえるぞ。」
だから相沢くんも教えやすいらしく、それはとてもわかりやすい。
「てか、そろそろ終わろうぜ。かれこれ1時間くらい練習しただろ。」
相沢くんのその言葉で私たちは楽器をかたづける。