天敵なキミに恋をした
相沢くんは大して気にもとめず、次々と色々な場所へキスを落としていく。
でもね、相沢くん。ここは防音室じゃなくて相沢くんの部屋なの。
だから私が叫べば当然誰か来るわけで。
「詩音さん、大丈夫⁉︎」
「叫び声聞こえたけど…って、奏多⁉︎」
私の叫び声を聞いて駆けつけてくれたのは美希ちゃんと相沢くんのお兄さんの優多さん。
「お、お兄ちゃんなにやってんの⁉︎私の詩音さんを汚さないで!」
「いや、おまえのじゃないから。」
相沢くんは私から降りて冷静に返す。
「弟が…ついに犯罪者に……どうしよう、家に警察来るのか?マスコミも来そうだよな……その時俺はなんて答えればいい?昔はあんなことする子じゃなかったんですって答えるのか?あ、それとも…」
「兄貴は落ち着け。」
静かに慌ててる優多さんに苦笑する相沢くん。