天敵なキミに恋をした
バスの中でコンクールで吹く曲が流れ始める。
「今の場所、吹けるようになったか?」
この間、相沢くんに教えてもらったメロディーの部分を聞いて言う相沢くん。
「うんっ!もうバッチリだよ!コンクール、頑張ろうね!」
「あぁ…」
相沢くんはそう言ってからまた口を開く。
「これ何度も言ってるかもだけどさ、本当におまえがいなかったら俺、音楽戻れなかっと思うからほんと感謝してる。」
真剣な瞳で見つめられドキリとする。
「兄貴との関係も修復できたし、本当おまえには感謝してる。」
「ふふっ、相沢くん、お兄さん大好きだもんね。」
すると相沢くんは顔を赤らめる。
「ばっ!そう言うんじゃねぇってば!」
なんか、羨ましいな。
私のことで顔を赤らめてくれることってあるのかな。