天敵なキミに恋をした




「俺はあの頃からずっと好きだったよ、おまえのこと。」




相沢くんはそう言って微笑む。





「……私、ずっと嫌われてるかと思った。」




だからこそ、あの時辛かった。


嫌われてるかと思ったから、叶わない恋だっておもったから。





「嫌いなやつにわざわざ構うやつなんているかよ…」





相沢くんはそう言って私の頬に手を添える。




「ずっとおまえに憧れてた。好きなものに一生懸命になれて周りに何を言われても頑張れるおまえが。」




真剣に見つめられ、私はそらせなくなる。




「両思いに慣れたのは嬉しかった。それでもたくさん嫉妬をした。」




それは、お互い様だよね。


嫉妬なんて相手を信じてたらおこらないわけで。


でも、好きだからこそ嫉妬をするわけで。




恋って本当に難しい。





< 288 / 320 >

この作品をシェア

pagetop