天敵なキミに恋をした




「いや、優多さんは何も悪くないと思いますよ。弟や妹のことを気にかけるのは素敵なことですし、それをわからない彼女さんたちが悪いんです。」




私がそう言うと優多さんはフワリと微笑んで私の頭を撫でた。





「ありがとう。そういうこと言ってくれる子初めてだから嬉しいよ。」




優多さんはそう言って立ち上がる。




「ジュース買ってくるね。梨々香ちゃんのも買ってきてあげる。なにがいい?」





「あ、じゃあオレンジジュースがいいです。」




優多さんはそれを聞くとフラフラとジュースを買いに行った。




そしてそれを見計らったかのように声をかけてくる男。





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