天敵なキミに恋をした




「え、神崎?なんで…」




そんな相沢くんにギューっと抱きつく。




「聞いて!今日ね、先生にっ……」



さっき会ったことを話すと相沢くんはふっ、と笑った。



そして柔らかい笑みで、



「よかったな。」



と言った。




相沢くんのそんな表情は初めてだった。



優しくて嬉しそうな笑顔。

頭を撫でる手が優しい手つき。


自分のことのように喜んでくれる相沢くん。



いろいろな感情が混ざって私は、フワフワとした感覚に陥った。




そして急に抱きついていることにドキドキと鼓動が鳴り始め、顔に熱が集まった。




初めての感覚に少し戸惑った。



だけど、すぐわかった。




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