天敵なキミに恋をした
「音楽は別にいいんだよ。あんなの聞く価値もないんだから。」
その言葉にムカッてくる私。
「っ!そんな言い方ひどいよっ!音楽が好きだって人もいるんだから……」
怒ってやろうと思った。価値もないなんて言ったこと後悔させようと思った、
でもできなかった。
「ぅ……え、っく……」
だって私が泣いてしまったから。
「……泣くなよ。悪かったな、あんなこと言って。」
「絶対に思ってない!!私が泣いたからそう言ったんでしょ⁉︎」
悔しかった。ただ単純に音楽に価値がないなんて言われたことが。
「…否定はできねぇけどさ、確かに言いすぎたかもしれないとは思ってる。
ていうか、お前に泣いてほしくないっつーか、その……」
チラリと相沢くんを見ると本当に困ったような顔をしていた。