天敵なキミに恋をした
口に出てたのか答えてくれる朝山。
その声はどこか冷たい。
「俺はおまえが何をしたのかわからない。何もしてないのかもしれないし、たいしたことしてないのかもしれない。
でもな、神崎ちゃんはおまえの名前を呼びながら泣いてたんだよ。てことはおまえのせいで傷ついたってことだ。」
朝山の言葉がひとつひとつ胸に刺さる。
「俺のせいでアイツが……」
ズキズキと胸が痛む。
「余計なお世話かもしんねぇけど、ひとつ言っておく。
神崎ちゃん、結構モテるんだぜ?だからのんびりしてたら取られるかもな。」
それだけ言って帰っていった朝山。
ほんと余計なお世話。
でも、アイツが誰かに取られるのは嫌だ。
頑張らなくちゃな……