1周まわって、好きかもしれない。
「河谷さんは、その気ありそうだけどな」
「…本気で言ってる?」
「何お前、気づいてねーの?」
「転校して来たばっかりで心細いからじゃない?」
「…まあ、頑張れよ」
・
・
・
「また明日ね、瀬見くん」
ゲームで何度も聞いたようなセリフを河谷さんから聞いて、毎回動揺しそうになるけどなんとか隠せているはずだ。
またね、と手を振って学校を出ると、少し先に歩く凛子を見つけた。