1周まわって、好きかもしれない。
「凛…」
声をかけるより先に、凛子が前を泣きながら歩いていた幼稚園くらいの女の子に声をかけた。
「どうしたの?」
「お家に帰れなくなっちゃったぁ…」
凛子に泣きつく女の子。
迷子か…?
凛子は俺には当たりが強いけど、こういうのは放って置けないところあるよな。
みんな、きっと知らないけど。
「迷子か…どうしよ…」
しゃがんで、女の子と目線を合わせてあげている凛子に近づく。
「凛子」
「恭介!ちょうどよかった、手伝って!」
「はいはい」
結局2人で、迷子の女の子を助けることに。