1周まわって、好きかもしれない。
…俺、河谷さんのこと好きなのか?
それともー…
「瀬見くん」
突然、後ろから呼ばれた名前に振り返ると、ふわりとした茶髪のチャラ男。
「…三浦」
へらり、と笑うチャラ男、三浦。
最近、凛子と仲良いみたいだけど。
「ごめんねー、ちょっと瀬見くん借りていい?」
あ、どうぞ…って頭を下げる河谷さんにヘラヘラ笑って、俺を教室から連れ出す三浦。
「なんだよ」
「ちょっと聞きたいことがあって」
人気のない廊下に来て、くるりと振り返った三浦。