1周まわって、好きかもしれない。
「ポップコーン、何味が好き?」
「キャラメルかなあ」
「俺もキャラメル派」
恭介は、塩派だ。
だから映画館に来たときは、いつもポップコーンの味で揉めた。
まあ結局、私の好きなキャラメル味になるんだけど。
「景ちゃんがモテるの、わかるよ」
「え、なに急に?」
「女の子の扱いがうまい」
「俺の彼女になったら、もっと優しくするよ」
「あは、魅力的だね」
景ちゃんは、女の子の扱いがうまい。
一緒にいると、幸せな気分にしてくれる。
私って女の子なんだって、嬉しくさせてくれる。