1周まわって、好きかもしれない。



「凛子ちゃんも、モテるのわかるよ」


「えー?」


「ちょっとワガママなくらいが可愛い」


「それ褒めてるの?」


「あと、話聞くのうまいよね」


「…もういい、恥ずかしいから」


「はは、かわいい」





きっと私たちは似ている。


お互いに、本気の恋を知らない。


だけどお互いの扱いは上手いから、景ちゃんは私に、私は景ちゃんに、恋愛的な満足感を与えられる。



…とか、だと思う。

この胸のキュンキュンは、恋なのかって言ったら、微妙なやつだ。




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