1周まわって、好きかもしれない。



可愛い可愛いはずのゆりちゃんとしばらくデートをして、ふと時計を見る。


あれから3時間。



だいたいいつもこの辺で、何らかの失態をやらかした彼氏に怒った凛子が帰ってくるんだけど。


今日は、やけに静かで。



集中してゲームができる貴重な休日なはずなのに、部屋のドアが勢いよく開くのを待ってしまっている自分がいて。



…意味、わかんねえ。



なんでだよ、凛子だってデートは失敗しないほうがいい。

俺だってゆりちゃんとのデートを邪魔されないほうがいい。



これでいいのに、これが幸せなはずなのに。




なんだこれ、イライラする。




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