1周まわって、好きかもしれない。
「これは?」
壁に並ぶポスターの中で、1番凛子の好みそうな映画を指す。
と、パァっと笑顔になる河谷さん。
「私もそれが見たかったの!」
やっぱりそうなんだ。
凛子の知識が役に立ったな、なんて思っていると。
「ポップコーン、食べない?」
「ああ、食べよう」
「瀬見くん、何味がいい?」
「あー、河谷さんの好きな方でいいよ」
「私は、どっちでもいいよ」
んー、俺は塩派だけど。
凛子は、キャラメル派だ。
そしていつも凛子の好きなキャラメル味になる。