1周まわって、好きかもしれない。
なんて考えていると、もう私の家の前に着いてしまった。
私の家は学校から徒歩15分。
穂果の家はこの少し先だから、いつもわたしの家の前で喋ってから帰るんだ。
「イケメンが好きなら恭介くんがいるのにね?」
からかうように聞いてくる穂果に、
「顔は好きだよ!」
と即答する。
これだけは何のためらいもなく言えるよ。
顔以外は全然タイプじゃないけどね!
「でも2人って結構お似合……」
「ストップ」
何かおぞましいことを言おうとしたであろう穂果を、慌てて制する。