1周まわって、好きかもしれない。
凛子の小さな変化に、気まぐれなワガママに、本当の気持ちに。
気付くのは俺だけだった。
これからも俺だけだって、思ってた。
何人目だかわからない彼氏候補。
だけど結局みんな、凛子の理想には敵わなくて。
…三浦だってどうせ同じだって、凛子の本気の相手にはなれないって、どうして決め付けていたんだろう。
俺よりも凛子のことわかっている奴なんていないって、ついさっきまで思っていたのに。
さり気なく凛子の鞄を持ってあげる三浦に。
凛子が疲れていたことに気付いた三浦に。
なぜだかやけに、前を歩く2人が遠く感じた。