1周まわって、好きかもしれない。
「ダブルデートはどうだったの?」
「いやぁ…うーん」
月曜日の昼休み。
穂果とお昼ご飯のメロンパンを食べながら昨日の報告。
「私には、凛子はもう答えがわかってる気がするけどな。」
全部を話し終えた後、穂果が言った。
「え、どういうこと?」
「自分の本当の気持ちに気付いてるけど、見えないふりしてるんでしょう」
「そんなこと…」
そんなこと、ないし。
景ちゃんは私の理想の彼氏そのものだし、きっと景ちゃんの彼女になったらすごく幸せだし。
ゲームオタクで残念イケメン。
彼女いない歴イコール年齢だった恭介の目の前には、ずっと好きだったキャラクターにそっくりの女の子が現れた。