1周まわって、好きかもしれない。
キッと恭介を睨みつけるけど。
……本当、見た目だけはイケメンなのに。
小さな顔に細身の高身長。
白くて綺麗な肌に、ダークブラウンのふわりとした髪。
だらしなくはないけれど、キッチリしすぎてもいない、制服の着崩し方だって私好みだ。
「はぁ…」
もったいない。
ゲーマーじゃなければ、オタクじゃなければ、私にもっと優しかったら。
そしたら私が付き合ってあげるのに。
……だめだ、それはもはや恭介じゃないや。
「……恭介、還暦までに彼女できるといいね」
「期待なさすぎだろ……」
だって私は心配だよ。
恭介が還暦まで独りだったら、私が老人ホームを手配してあげるね…。