1周まわって、好きかもしれない。
「…でもウザくない?
自分は三浦くんと仲良いくせに、瀬見くんにも手出してるってことでしょ?」
「彼氏取っ替え引っ替えしてるって噂だもんね。
顔がちょっと可愛いからって調子乗ってない?」
「由莉が瀬見くんのこと好きだってこと知ってたんでしょ?
最低じゃん」
教室の中から聞こえてくる言葉たちに、息を飲む。
「凛子ちゃんには三浦くんがいるんだから、瀬見くんは譲ってくれたらいいのにー…」
河谷さんの、声。
だんだんと状況がわかって来て、グッと拳を握る。