1周まわって、好きかもしれない。
恭介がいつも通りで余裕だから、私も頑張って余裕ぶってるけど。
恭介がたまに優しくなるせいで、悔しいけどキュンとしてしまう。
だけど一緒にいる時間はどうしたって楽しくて、自然体でいられて。
やっぱり好きだなあって、思ってしまうんだ。
「…凛子の好きな奴って、誰なの?」
日も沈んで暗くなって、園内のイルミネーションがキラキラと光り始める。
ふと歩幅を緩めて、恭介がポツリと尋ねた。