1周まわって、好きかもしれない。
「凛子、帰ろーぜ」
放課後、凛子の教室に迎えに行くと、バッグを持って出てくる凛子。
穂果ちゃんに何かからかわれているみたいだから、きっと穂果ちゃんにも報告したんだろう。
寝不足だっと言っていたけど、それでも綺麗なメイク。
ふわふわのミルクティー色の髪からも、ほのかにいい匂いがする。
「私、ストロベリーダブルクリームがいい!」
花が綺麗な公園のクレープワゴン。
メニューを見ながら嬉しそうに注文する凛子は、改めて見たらすごく可愛くて。
…なんだこれ、俺、気持ち悪。
「じゃあ俺はチョコバナナクリームで」
「かしこまりました」