1周まわって、好きかもしれない。



…手、繋ぎたいなぁ。

キスだって、したいなぁ。



珍しく少し前を歩く恭介の横顔を見ながら、そんなことを考えた。





「…なんかこういうの、幸せだな」




綺麗な花に目を向けたまま、恭介がポツリとつぶやいた。

うん、そうだね。

恭介も、そう思ってくれてたんだね。




「うん、幸せ」



なんかもう、それだけでいいや。


恭介のたった一言で、満足してしまった。





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