1周まわって、好きかもしれない。
「うん。
今日は午前練だったんだけど、みんなで飯食ってたらこの時間で…」
時計を見れば、いつの間にか4時。
「やば、支度しなきゃ」
慌てて立ち上がった凛子は、部屋を出る足をわざわざ止めて俺を振り返る。
「あんたもデートの1つや2つくらいしないと、あっという間に孤独死だよ!」
にっこり、と今日一番の笑顔を見せて、ポニーテールを揺らしながら出て行く凛子に、舌打ち。
本当、どうして人をここまでイラつかせることがでいるのか不思議だ。
「凛子ちゃん、デート?」
「らしいね」
「やるねぇ」
笑いながら、床に座る舜。
ベッドに容赦なく座る凛子より、よっぽど舜の方が可愛いぞ。