1周まわって、好きかもしれない。
「恭介くんも心配してるんじゃない?」
「えー、恭介に限ってそれはないんじゃない…?」
ていうか恭介は、私が告白されたことも知らないと思うなぁ。
なんて思っていたら。
「凛子」
放課後、私の教室に迎えに来た恭介。
今日はふたりともすぐ帰れるから、一緒に帰ろうとしていたんだけど。
いつも通り並んで歩いていたら、差し出された手。
「え…」
意図がわからず首を傾げれば、
「…ん」
少し照れて顔を背けながらも、私の手を取る恭介。