1周まわって、好きかもしれない。



「恭介くんも心配してるんじゃない?」


「えー、恭介に限ってそれはないんじゃない…?」




ていうか恭介は、私が告白されたことも知らないと思うなぁ。

なんて思っていたら。






「凛子」



放課後、私の教室に迎えに来た恭介。

今日はふたりともすぐ帰れるから、一緒に帰ろうとしていたんだけど。




いつも通り並んで歩いていたら、差し出された手。




「え…」



意図がわからず首を傾げれば、


「…ん」


少し照れて顔を背けながらも、私の手を取る恭介。


< 288 / 293 >

この作品をシェア

pagetop