1周まわって、好きかもしれない。
『ほんと?
じゃあきょうちゃんと、けっこんする!』
『うん!
大好きだよ、りんちゃん』
画面の中で笑いあうふたり。
消 え た い 。
「くっ……ははっ」
堪え切れない、というように肩を震わす舜と、可愛いわねえと笑う母親。
控えめに言って消えたい。
せめてこの時の俺を殴りに行きたい。
そいつはこの後悪魔に成長するからと、忠告しに行きたい。
「いいじゃん、結婚しろよ」
まだ笑ってる舜に、反論する気すら起きない。